メキシコってどんな国?
みなさんはメキシコという国についてどのくらい知っていますか?
メキシコといえば…テキーラ、死者の日、ソンブレロ…くらいしか知らない。
私、メキシコについて調べるまでは、その程度の知識でした。
しかし、メキシコについていろいろ知るうちに、さまざまな観点から、とても魅力的な国だと改めて感じました。
メキシコの国と歴史
メキシコ合衆国(メキシコがっしゅうこく、スペイン語: Estados Unidos Mexicanos)、通称メキシコは、北アメリカ南部に位置する連邦共和制国家。正式名称は、Estados Unidos Mexicanos(エスタドス・ウニドス・メヒカーノス)、略称は、México(メヒコ)。公式の英語表記は、United Mexican States(ユナイテッド・メクスィカン・ステイツ)、略称は、Mexico(メクスィコゥ)。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
略式名称がMexico、正式名称はEstados Unidos Mexicanosです。面積は日本の約5倍。
31の州と1つの連邦管区で構成されています。
首都は「メキシコシティ」で、メキシコ共和国の政治、経済、文化の中心地で、世界でも重要な文化・金融の中心地の一つです。
メキシコは、1億人以上の人口を抱えており、世界で最もスペイン語を話す人口の多い国です。
1519年にスペインの侵入が始まり、ヌエバ・エスパーニャ(新スペイン)と名付けられ、長きに渡り植民地とされてきました。
しかし、1810年、町の教区司祭ミゲル・イダルゴが反乱の呼びかけを行い、町の教区司祭ミゲル・イダルゴ・イ・コスティージャが反乱の呼びかけを行い、成功し、1821年に独立する運びとなりました。
300年ほどにも渡る植民地生活における影響はあらゆるところに現れていますが、先住民の文化や歴史を尊重し、受け入れた文化と共にこの土地と生きてきた、人々の力強さを感じます。
メキシコ国内では、地主や投資家のエリート層から、農村や都市の多数の貧困層まで、貧富の差が激しい国と言われています。
私は実際に、裕福な人たちと貧しい人たちの暮らしを垣間見ることができていますが、現地の人々に「たくましさ」をとても感じます。
そういえば、メキシコを漢字で書くと「墨西哥」と書きます。みなさん、知ってました?
もともと中国由来の当て字で文献に「墨西哥」と記載、それが日本に伝わり日本でも漢字表記は「墨西哥」となったようです。
メキシコの国旗
1984 年に制定された国旗には、緑、白、赤の3色と、真ん中の白地には「サボテンとヘビをくわえている鷲の図」が描かれています。
真ん中の絵柄は、アステカの神話をもとにした「湖の中央の岩に生えるサボテンの上に蛇をくわえた鷲がとまっていたら、そこに首都を定めよ。」という言い伝えの名残りです。
3色の意味は、最初は独立戦争の際に掲げた3つの保障を表していました。
緑 =「国家の独立」 白 =「カトリックの純粋さ」 赤 =「民族の統一」
その後、時代と共にこの3色の意味合いが変化し、現在は、
緑 =「希望」 白 =「統一」 赤 =「独立運動で流された英雄たちの血」
と言われています。
メキシコでは、毎年2月24日に「国旗の日」が制定されていて、国旗を称える市民の儀式で祝います。
【追記 メキシコの通貨】
メキシコの通貨
メキシコの通貨は以下の通りです。
為替レートは、2022年4月ごろは1ペソ約5.8円くらいでしたが、2023年3月は1ペソ約7.2円くらいに上がっています。
メキシコの気候
メキシコの季節は、雨季(5~9月)と乾季(10~4月)の2つの季節に分かれます。
雨季は晴れていても突然大雨が降り出したり、そうかと思うとすぐに止んだり、変動が激しいです。
メキシコのイメージといえば、日差しが強く暑そうなイメージですが、日本のような「むわ~んとした湿気」がないのでサラッとしてとても快適です。
乾季は湿度が低く比較的過ごしやすいですが、首都のメキシコシティやトルーカという地域では、年間を通して朝晩の寒暖差が激しく、最低気温が10℃以下になることもあるそうです。
そういえば、私の友達がメキシコに住んでいたとき、「こたつ」を使ってたって言っていて、「ずいぶんメキシコのイメージと違う!」と思いました。
治安は悪い?
メキシコのイメージとして、第一印象で「危険」というイメージ、強くありませんか?
「世界で最も危険な国ランキング」というデータがあり、2022年現在は、世界で27番目に危険な国とされています。
確かに、殺人や誘拐など日常的に発生し、その発生件数も膨大なメキシコは治安という面では、「非常に危険な国」と分類されます。
マフィアの縄張り争いで大規模な抗争もあるし、政治的な暗殺や麻薬犯罪、さまざまな案件の報復として犯罪が行われることも、日本と比較にならないほど起こっています。
しかし、そうでない地域もあります。
日本人が多く住んでいるような、メキシコシティやグアナフアトなどでは、十分注意をしていれば安全に日常生活を送ることができます。
では、日常で充分に注意をするとはどのような点に気をつければ良いのでしょうか。
私は以上のようなことに注意して、日常を過ごしています。幸いまだ危険な目にあったことはありません。
そして、万が一強盗にあったときは抵抗せず、大きな声を上げずに従う方が良いとされています。命最優先で!
私は、盗られても良いくらいの額のお金を入れた「捨て財布」を毎日持参しています。
また、日本の外務省の海外安全ホームページには、海外の治安情報が随時掲載されていますので、以下のウェブサイトでチェックして渡墨されることをお勧めします。
言語や人々について
メキシコの言語
メキシコで最も多く話されている言葉は「スペイン語」です。
植民地時代の名残りでスペイン語を話しますが、歴史と共に、ヨーロッパで話すスペイン語とは使う言葉や話し言葉が変化し、現在メキシコで話されている言語は「ラテン系スペイン語」となります。
メキシコのスペイン語の響きはとても柔らかく、優しい印象を持つことができます。
ようこそ = ¡Bienvenidos! は、街のあちこち、お店の入り口などあらゆる場所に表示があり、お店など入ると 「¡Buenas tardes, bienvenidos! 」など声かけされます。
現地の人々
メキシコ人と言えば「褐色の肌、黒髪、黒い瞳」というイメージがあります。
しかし、スペインの侵入により、先住民とスペイン人の混血が誕生し、現在も先住民のモンゴロイド系、スペインの白人系、アフリカ系、さまざまな人種がいます。
広い土地と豊かな自然に囲まれ、人々はおおらかで陽気なイメージがありますよね。そう、イメージ通り「おおらかで陽気な人種」だと、実際に暮らしてみて感じます。
貧富の差が激しいので貧しい人々も多いのですが、のんびりおおらかに過ごしています。
挨拶を大事にしていて、しっかり目を見て握手や、親しくなるとハグや頬への空キス(空なので、「ブチュ〜ッ💋!」ではありませんのでご安心を!)で愛情を示してくれます。
基本的に優しく、知らない人でもお店で商品を探していたり、人が困っていれば気にして助けてくれます。(ただ、観光地等だとスリの目的で罠を仕掛けてくる人もいるので注意は必要です。)
多くの人々は時間に対して、良く言えばおおらか、悪く言えばルーズなところがあり、約束の時間を大幅に遅れたり、来なかったり…ってこともあります。
「業者が待てど暮らせど来ない…。」ということはよく聞きます。我が家もインターネット業者が来るのに数日間かかりましたし、庭師も同様…人によりますが時間通りにはなかなか来てくれません。
パーティーがあれば1時間ほど遅れて会場へ到着するのが良いようですね。
メキシコの祝日
メキシコの公共の祝日
メキシコ全土で制定されている公共の休日は以下の通りで、日本ほど多くありません。
公共の休日は、仕事の雇用者に有給休暇が与えられ、学校機関も休校となります。
日付 | 祝日 | 内容 |
---|---|---|
1月1日 | Año Nuevo 新年 | 新年の始まりを祝う日。17世紀のスペインの伝統の名残りで、時計が12時をまわった時に12粒のブドウを食べ、心の中で願いを唱えるという習慣がある |
2月 | Día de la Constitución 憲法記念日 | メキシコ革命中にケレタロ州ケレタロで起草された憲法の記念日(2月の第1月曜日) |
3月21日 | Natalicio de Benito Juárez | 「メキシコ建国の父」ベニート・フアレス生誕日 |
4月 | Semana de Pascua セマナサンタ(イースター・復活祭) | 十字架にかけられて死んだイエス・キリストが、3日目に復活したことを記念して祝う、キリスト教において最も重要なお祭り |
5月1日 | Día del Trabajo メーデー | 労働の日。デモが行われることも |
9月16日 | Día de la Independencia 独立記念日 | 1810年9月16日のスペインからの独立戦争の開戦を記念する祝日で盛大にお祝いされる祝祭 |
11月 | Día de la Revolución 革命記念日 | メキシコ革命を記念する祝日(11月の第3月曜日) |
12月25日 | Dia de Navidad クリスマス | カトリック教徒が80%以上を占めるメキシコでとても大切な祝祭。伝統的には、七面鳥と、タラを使った「バカラオ」と呼ばれる魚料理で祝う。 |
その他、有名な祝日
日付 | 祝日 | 内容 |
---|---|---|
5月5日 | Cinco de Mayo プエブラ戦勝記念日 | 1862年にメキシコ軍がフランス軍に勝利したことを記念する祝日。メキシコではプエブラ州のみ、他はアメリカのみで祝う |
11月2日 | Día de Muertos 死者の日 | 亡くなった親族や友人を、ろうそく、食べ物や花の供え物、祭壇、先コロンブス時代やキリスト教の儀式で讃える、日本でいうお盆のような日 |
「死者の日」は、映画「リメンバーミー」で登場した祝祭日で有名になりましたね!
まとめ
メキシコは、その歴史やラテン文化から様々な魅力がある国ですね。まとめてみました。
- 首都メキシコシティは、世界でも重要な文化・金融の中心地
- 広い土地と豊かな自然や気候に囲まれ、人々は基本おおらかで陽気
- 気候は年間通して安定していて、猛暑や大雪などはなく、過ごしやすい
- カソリック教徒が80%以上を占め、宗教的、伝統的なことを大切にする
- 最も危険な国の一つとして警戒されているが、安全とされている地域では、充分に注意して過ごすことで危険を回避できる
この魅力ある国でたくさんのことを経験できたら素敵ですね。
今回も読んでくださって「Gracias!」
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